「未経験だが、電気・電子系エンジニアになって、いつかは家電や電気自動車の開発をしたいが、ハードルが高そうだし…。どのようなキャリアプランを立てていけば良いか、、、どうすべきか。 」
このようにお考えの方の疑問に答えます。
この記事を書いている私は、電気・電子業界歴は12年ほど。中学生の時にオーディオに目覚めてから、将来の夢は「ソニーで働くこと」でした。今は、外資系のメーカでアプリケーションエンジニアとして働いています。そう、なかなかピンポイント過ぎる夢は果たせていません。
がしかし、手に職がついた今、転職の度に年収が+100万アップするという好循環の中にあり、毎週メールや電話でヘッドハンターからお誘いが来るそんな状況です。
こういった話をすると、友人からは「どうやったの?」というような質問・相談をよく受けるのですが、私の経験や、同僚・友人の経歴などを踏まえてまとめてみました。(弱電系のエンジニアが対象です。)
職種の整理と適性、将来性について
電気・電子系エンジニアといっても幅が広いです。長いこと業界にいると大抵のことは出来るようになるのですが、10年も20年もかかりますので、的を絞って効率よくキャリアを進めるためにも少し職種の整理と理解をしておきましょう。
回路設計
回路設計が必要な業界というのは実に沢山あります。
スマホに代表される情報機器や、家電、自動車、航空機… ありとあらゆる電気を必要とするところに電気・電子回路が使われておりますが、設計に必要なコアの部分というのは変りません。
誰に向いているか?
コツコツと作業が進められる人に向いています。ステップバイステップで習得しやすい職種です。
将来性は?
回路設計のスペシャリストが大量定年を迎え、若いエンジニアが不足しているのが現状で、20代-30代のエンジニアの市場価値はとても高いです。将来性に問題はないでしょう。
デバイス開発
半導体・太陽光・液晶・LED・バッテリー・モータ等のデバイスは、電気・電子工学の中でも特徴的な物理現象を応用したものになっており、専門性が高い職種です。
製品を設計する人の他に基礎研究や応用研究を長年かけてされている方がいるのもこの職種ですね。
誰に向いているか?
専門性の高い職種ですので、とことん追求して物事を極めたい方に向いています。
将来性は?
デバイス開発は時代を反映してると言っても過言ではないです。電球や蛍光管は主役をLEDに譲っているように、産業のシフト時には転職も余儀なくされる可能性がありますが、自動車電動化のトレンドは20-30年はモータ産業を支えるでしょう。半導体は特殊でニッチな分野には今後も持続して需要があると思います。
電気設計・シーケンス制御
産業機器やプラント、工場など自動化機器を組み合わせて機能を実現していくために必要な業種です。基本的な電気知識に加えて、場合によっては施工や保守に関連資格が必要になってくる業務です。
誰に向いているか?
システム全体を効率よく考えることができる方に向いています。工夫や改善が得意な方にもおススメです。
将来性は?
今後も変わらずに将来性があると思います。インダストリー4.0に代表される産業シフトも後押しして、大手の物流企業などでも募集がある職種ですね。
評価・実験
完成品、半完成品の性能評価、適合等を行う職種です。製品に関する基本知識は必要ですが、必ずしも深く知る必要はないかと思います。プロセスや関連法規、規格などに精通していく必要はあります。回路設計者が行うこともありますが、専門の職種としても存在しています。
誰に向いているか?
決められた手順や確かな方法で正確に物事を進められる方に向いています。
結果から、原因と対策を導く考察力も必要になってきます。
将来性は?
製品を取り巻く状況(規格・認証・法規)は年々厳しくなっており、ますます需要が高まっている状況です。
ソフトウェア設計・開発
ここまで、職種を整理して紹介しましたが、キャリアプランをどう考えるか解説します。
電気・電子系エンジニアはみな苦労している(最初だけは)
前項で、5つの職種に分類してみましたが、どの職種も残念ながら2-3カ月の独学でどうにかなるものではないです。基礎を理解するだけで1年はかかります。手を動かしながら実際に体験して覚えていくものが多いからです。メンターのような方が指導してくれるような環境がベストです。
車いじりが好きな友人がYouTube動画を漁りながら5年以上かけて電子回路設計がプロ級になったのですが、稀な例でおススメできません。
まずは、手を動かして体験しながら基礎を理解できるような環境に身を置いてください。おススメはエンジニアリング会社への転職です。
転職サイトで「エンジニアリング」と検索していただければ、簡単に見つかります。
エンジニアリング会社は常にたくさんの案件・プロジェクトを持っており、個々人の職能に応じた業務をアサインできます。業界未経験でも大丈夫なように研修制度も完備されています。
外資系のメーカーでエンジニアをしている同僚の中にもエンジニアリング会社から入ってステップアップした人が何人かいます。
いろいろなプロジェクトを経験することで、色々なスキルが身に付きます。2-3年すれば自分の希望する案件にアサインしてもらえる機会も増えてきます。エンジニアリング会社はエンジニアリング業務を通じて社内・働くエンジニアにノウハウを蓄積し、そのノウハウを横展開することで強みを出しています。エンジニアリング会社にノウハウが集中し、あクライアントと立場が逆転しているケースさえ見受けられます。
エンジニアリング会社にはあなたを成長させるノウハウ・機会があります。数年後、あなたはプロのエンジニアとして十分な実力と市場価値を手に入れているはずです。その時、特定のサービスやプロダクトへの興味や目指す方向性が明確になっていれば、その時が次の転職の機会かなと思います。
どのエンジニアリング会社がよいか迷うこともあるでしょう。転職エージェントに登録しておけば、最適な会社の選定や提案、履歴書の添削や面接時の対策等を無料でしてもらえるので、必ず登録が必要です。
未経験のあなたがとるべき行動+それにかかる期間
手順と期間をまとめました。
まずは業界を理解する(期間:1週間~)
この記事の序盤で少々解説してはいますが、もう少し調べたいという方は一週間くらいかけていろいろ興味がある企業のwebサイトで調べてみてください。
継続して情報収集をされる場合には、以下の雑誌がおススメです。
日経XTECH
https://tech.nikkeibp.co.jp/
トランジスタ技術
https://toragi.cqpub.co.jp/
この2つがおススメです。日経XTECHは、日経エレクトロニクス、日経Automotive、日経ものづくりが私がエンジニア4年目くらいから読んでいる本です。ビジネス向きの雑誌ですが、大体の企業は購読しています。エンジニアとして今後活躍していくためにも購読したほうがいいです。メルカリやヤフオクでまとめて安価に売られているのでそれを買うも良しです。
CQ出版には大変お世話になっています。トランジスタ技術です。
エンジニア2年目くらいから辞書的に興味がある記事をつまみ食いしています。
初歩向けの企画等も組まれておりおススメです。
転職エージェントに登録(期間:2週間)
早めに転職エージェントに登録するです。手順の2としていますが、この記事をご覧になった後、早速登録されることをおススメします。
先ずは、基本的な情報で登録できますし、足りなかったところは後から調べて追加していくことができます。時間がない中で、進めていくことになりますので、休日にたっぷり時間をとって
履歴書・職務経歴書の完成を目指してください。
紹介している転職プロセスのまず第一歩は転職エージェントに登録するです。
転職エージェント
この業界への転職ならばパソナキャリアがお薦めです。リンクから簡単に登録ができますし、親切で丁寧なサポートを受けられるので安心です。
最先端の技術に触れたい、イノベーション領域で活躍したいエンジニアの方は、ぜひ『Kaguya』に登録することをおススメします。
退職代行サービス
良い転職先がめでたく決まった後の退職のプロセスを考えると
「気が重い.....。」 「どうして良いかわからない。」
そんな方もいらっしゃるでしょう。
最近では、退職代行サービスが格安で受けられます。TVで取り上げられるなど、メジャーになってきていますね。
現在の複雑な労働環境や労働契約によって退職が面倒になることもしばしばです。
転職技術部がお薦めする転職代行サービスは転職代行サービスのNEXTです。
転職活動を始めた方、これから始められる方、退職にお困りの方はリンクからお問い合わせいただき、退職について相談されることをお勧めします。